《MUMEI》 . ………ヒィッ!! 剛史は、怯えるわたしの肩を、ガシッと掴んだ。 グッと顔を近づけて、 「『待ってろ』って言っただろ!?なのに勝手に消えて、どんだけ心配したと思ってんの!?」 間近で怒鳴る。 あまりの剣幕に、わたしはビクッと肩を揺らした。 「…ごめんなさい」 怖がるわたしを見て、剛史は、はぁー!と苛立ちをため息に変える。 「…とりあえず、俺ン家、行こう」 幾分、落ち着いた声でそう言うと、彼はわたしの手を掴み、強引に引っ張って夜の街を歩きはじめた。 ****** 前へ |次へ |
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