《MUMEI》

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楽屋を出ると、わたしは伊達さんに、テレビ局内にあるティーラウンジへと連れて行かれた。

ラウンジと言っても、そこには数台の自動販売機と、

大きなソファーが置いてあるだけの素っ気ない造りで、

単なる休憩所のような所だった。


「ごめんなさいね、こんなところしかなくって」


伊達さんは自販機でテキトーに飲み物を買いながら、わたしに言った。わたしは首を横に振る。


「ハイ、これ、おごりね」


彼女は自販機から紙コップを2つ取り出すと、その片方をわたしに差し出した。コーヒーの良い香りが、鼻孔をくすぐる。

わたしはお礼を述べてそれを受け取ると、伊達さんはわたしにソファーへ座るように言った。


言われた通り、ソファーに座ると、伊達さんもわたしの隣に腰をおろす。


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