《MUMEI》 お互いの『立場』. 途中で口をつぐむと、彼女は振り返り、申し訳なさそうに眉を歪めた。 「悪いけど、廉はあなたのこと、そう見てないと思うわ」 これ以上言わなくてもわかるわよね?と、念を押すように彼女は言った。 わたしは眉をひそめる。 ………『そう見ていない』。 それは、『友達』として、『クラスメート』として、ということだろうか? 清水くんみたいに、他の男子たちと同じような目で、 わたしを見ているってこと?? 心配顔の伊達さんを見て、 わたしは笑い飛ばす。 「勘違いですよ、そんなの。廉はわたしのこと、いつもバカにしてるんですから」 笑いながら答えたわたしに、伊達さんは静かに首を振る。 . 前へ |次へ |
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