《MUMEI》 入学式受付8あぁ、それでか 「俺が庶民で気にくわないのはわかったけど、花はどうすんの? 自分で勝手に持ってく?」 別に庶民と言われても傷つかなかったけど、何となく言い方がきつくなった それにまた文句を言うお嬢様とその取り巻き達 「鈴木様か黒崎様、お願いできません?」 「断る」 「お断りします」 お嬢様の甘い口調に、きっぱり答える二人 黒崎先生は、黒い笑顔を浮かべていた 「…っ…覚えてらっしゃい!」 結局、取り巻きから花を受け取ったお嬢様は、捨てゼリフを吐いて走っていった できれば、関わりたくねーなー 「これから大変だな、誠」 そんな俺に、虎之介先輩は憐れみの眼差しを向けた え? もしかして、関わらざるを得ないような存在? 「彼女は、綿貫(わたぬき)彩花は、鳳凰寺修治君のお相手で、高橋君の同級生ですよ」 「マジ!?」 うわ、鳳凰寺可哀想! 確かにあれは嫌だろーなー つーか俺も苦手だあれは! 「うーわー最悪…」 そんな感じで受付は終了した 前へ |次へ |
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