《MUMEI》
癒し
悪夢の一夜から明け
て翌朝、夢視は重い
瞼を開けた。


最初に見えたのは、
心配顔の白の姿。


でも、私の視線に気
付いた白は、優しい
微笑みを向ける。


『おはようございま
す、夢視様。』

普段と変わらぬ態度
の白。


『白…あの…』

白は、昨夜の私をど
う思ったのだろうか
?聞きたいけど、聞
くのが怖い…

でも…と開きかけた
唇にスゥーっと白の
細い人差し指が触れ
て…


『夢視様、僕は何も
見えなかったし、聞
こえませんでしたか
ら!』

そう言ってフワリと
私を抱き締めた。

白の癒しのオーラが
私を包み込んで、心
の中まで暖かくなり
その優しさに自然と
涙が溢れた。

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