《MUMEI》
信じられない
.

数秒ののち、

わたしは首を傾げる。


「すきって、わたしのことが??」


「そう言ったでしょ」


「話したこともないのに??」


「うん。でも、ずっと気になってたから」


飄々と言葉を返してくる仲元くんに、わたしはすっかり呆気に取られた。



今まで、

わたしに告ってきた男子たちは、普段からそれなりに会話をしていて、そこそこ仲良くなってから、ある日告白してくる、という流れだった。

仲元くんみたいに、

名前も顔も知らないひとから、急に告白されたのは初めてだったので、


イマイチ、信じられない。


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