《MUMEI》
仲元くんというひと
.

わたしがゆっくり視線を流すと、

ドアのところに、背の高い男の子が立っていた。

見たことがない。名前も知らない。

たぶん、他クラスのひとなのだろう。


彼はわたしと目が合うと、ニコッと笑いかけてきた。その馴れ馴れしい態度が、どこか鼻につく。


わたしは晃に視線を戻し、だれ?と尋ねると、彼は首を傾げた。


「確か、バスケ部の仲元くん、だったと思うけど…」


曖昧な答えをいただいた。



………仲元くん??

知らない。



今度は、わたしが首を傾げる。


「バスケ部に知り合いなんていないけどな」


不思議に思っていると、晃はため息をついた。


「…どーせ、『いつものこと』でしょ?」


なにかを匂わせるような発言に、わたしは眉をひそめる。


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