《MUMEI》 . なにそれ?と尋ねたわたしに、晃はいよいよ呆れて、 「いいから行ってきなよ、待ってるんだから」 と、わたしを無理やり椅子から立たせ、ドアの方へ押しやった。 しかたないので、わたしはしぶしぶ、仲元くんのところへ向かう。 彼の正面に立ち、顔を見つめた。 取り分けイケメンというワケじゃないけど、めちゃくちゃブサイクってワケでもない。 『十人並み』ってとこかな?? わたしは仲元くんの目をまっすぐ見て、宇佐美ですけど、と素っ気なく名乗った。 「なにか用?」 冷たい対応に、仲元くんは苦笑いし、ここじゃ話せないから、と、わたしを教室から連れ出した。 ****** 前へ |次へ |
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