《MUMEI》

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………恐るべし、《花のモテ期》。



ここまで来ると、男の子たちを引き付ける、なんらかのフェロモンが、わたしの身体から放たれているとしか思えない。

ひとりで、そんなことを考えていると、仲元くんは言った。


「宇佐美さんて、いろいろと有名でしょ?だから気になって、なんとなく目で追うようになって…これは、『すきなのかな』って思ってさ」


いたってフツーの言い方で言われ、わたしは黙り込む。

仲元くんは笑いながら続けた。


「俺のことは、これから知ってくれれば良いし。俺も宇佐美さんのこと、よく知らないしさ。お互いさまっつーことで」



………ずいぶんテキトー。

その程度でよく告ってくるよなァ。



変に感心してしまった。


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