《MUMEI》

「い〜じゃん!!」



「何で日高たちケンカしてんの?」



「あ〜、
どっちが2番付けるかでケンカしてるらしいす。」



「俺のだッ!!」



「何やってんだよ日高。
2番は関谷のだろ?」



「まだ決まってないじゃん!!」



そう。


まだ全員の背番号は決まっていない。


とりあえず今日は市民体と同じ番号で送行式に出ようとしていた。


が、


日高は2番に拘っていたのだ。



「今日は我慢しろ!!」



「だぁ〜!!
今日だけだかんな!!」



結局2番は関谷に。



「ユキヒロさ〜ん。」



「今度は何!?」



「ユニフォーム1枚足りません。」



「は!?」



「ホラ。
10番がないでしょ?」





キーンコーンカーンコーン♪
キーンコーンカーンコーン♪





「やべ!!


今は時間ないから後で探す!!


早く着替えろ!!」



「は〜い。」



何とも慌ただしい部である。




























「終わったみたいだね。」



「そろそろ集まって来るころか。」



「やめよ〜よ〜!!」



「やめない。」
「やめない。」



























授業終了のベルと共に、


続々と外に集まる赤高生徒たち。


その中には、



(…ふん。)



猪狩の姿もあった。

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