《MUMEI》















「あ〜来た来た。」



「ちょもうちょい頭低くしなよ。」



「何で?」



「見つかるじゃん。」



「ていうか帰ろうよ…」



























「それでは!!


各部の健闘を祈って!!


エールを送ります!!」



応援部による各部へのエールが行われた。













(くだんな…
お前らが出るわけじゃね〜のにそんな張り切ってんじゃね〜よ。)













「エールよ〜いッ!!」













(お前らが出るわけじゃ…)



























『あのさぁ猪狩?』



























(…何考えてんだ俺。)













「暑いんだけど…」


ヒソヒソ…


「ね。絶対送行式とかいらないよ…」


ヒソヒソ…


「つまんないのに何で毎年やるんだろ…」


ヒソヒソ…


「勝手にして?って感じ。」












暑い快晴の下、


この送行式に参加する生徒の本音などそんなものだった。


真面目に応援をする者は少なく、


なんとも締まりのない応援となったが、


一応は各部への応援は終わった。













(…早く帰りて〜な。)



猪狩は終始不機嫌そうな態度であった。

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