《MUMEI》 … 「あ〜来た来た。」 「ちょもうちょい頭低くしなよ。」 「何で?」 「見つかるじゃん。」 「ていうか帰ろうよ…」 … 「それでは!! 各部の健闘を祈って!! エールを送ります!!」 応援部による各部へのエールが行われた。 (くだんな… お前らが出るわけじゃね〜のにそんな張り切ってんじゃね〜よ。) 「エールよ〜いッ!!」 (お前らが出るわけじゃ…) … 『あのさぁ猪狩?』 … (…何考えてんだ俺。) 「暑いんだけど…」 ヒソヒソ… 「ね。絶対送行式とかいらないよ…」 ヒソヒソ… 「つまんないのに何で毎年やるんだろ…」 ヒソヒソ… 「勝手にして?って感じ。」 暑い快晴の下、 この送行式に参加する生徒の本音などそんなものだった。 真面目に応援をする者は少なく、 なんとも締まりのない応援となったが、 一応は各部への応援は終わった。 (…早く帰りて〜な。) 猪狩は終始不機嫌そうな態度であった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |