《MUMEI》
「黙ってろ。どうするかはこいつの返事待ちだ。」
リーダーの男はオレの方をみてそう言った。どうやらこいつもオレがリーダーだと思ったらしい。
「……いいナイフだな、うん、これはいい。」
オレは男たちに近づき話しかける。
「だけど、銃刀法違犯だな。6cm以上の刃物は携行不可だ。軽犯罪法や県の条例にも違犯している。」
「…てめぇ、死にてぇのか。」
男たちは身構え、戦闘体勢をとる。
「まあ、安心しろ。それくらいなら実刑は食らわんだろう。」
「いい加減にしやが」
一人が襲いかかってくる。気の短いやつだ。長生きしない。
「実刑を食らうのは、こういうモン持ってるヤツだ。」
懐のホルスターから取り出し、そいつの頭に突きつける。黒光りする、”拳銃”を。
「れ?……」
咄嗟のことに動けない男。状況が理解できていないようだ。だから、”長生き”しない。
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