《MUMEI》

大会役員たちに謝る聖龍高校監督。


そして選手たちは大急ぎでユニフォームに着替え始めていた。


…クロたちのすぐ横で。














「やべやべ。」



「めっちゃ見られてんじゃん。」



会話をしながらも早い着替えが行われている。



「おい望夢!!
アイマスク付けたまんま!!」



「ぬぉやべッ!!
ずっと寝てたから付けっぱだったわ!!」


「もういいやモジャ。
面白いからそのまま行け。」



「てめぇ桜井ッ!!」



「早くしろッ!!」













聖龍高校。


長身奥本。


特徴的な天然パーマの彼がアイマスクをする姿を見たクロが、


思わず呟いた。













「あ…青キジ…?」














「ぷ…」



「くははははははッ!!!」



「ホントだッ!!!
青キジじゃんあいつ!!」



思わず笑い出すクロたち。


当然その声は奥本の耳に届いていた。













「だ・れ・が!!


青キジだッ!!!


誰が海軍大将だコラァッ!!」



「いいから急ぐぞ青キジ。」



「桜井ッ!!」



「望夢!!


後にしろよ!!


そのヒエヒエの実の力を見せ付けるのは…」



「あぁ!!健也までッ!!」



「お前らッ!!!!!
着替えたんなら早く行くぞッ!!!!!」



二ノ宮が叫ぶ。



「ぐ…
お…おぅ…」



慌ただしい王者が、


急いでコートへと向かった。

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