《MUMEI》

.


………なに、コイツ。

頭、ヤバイんじゃないの??



胡散臭く思ったわたしに、仲元くんは気にせず飄々と言った。


「早速だけど、今度の日曜日、空けといてね。買い物付き合ってよ。待ち合わせは駅前、12時で」


突然の申し出に、わたしは顔をしかめる。


「なに勝手なこと…」


反論しようとしたが無駄だった。言い終えるなり、仲元くんは、じゃあね〜☆と呑気に手を振って、さっさと立ち去ってしまった。

残されたわたしは、彼の後ろ姿を見送りながら、



………変なヤツ。



と、心の中でひとり、ぼやいた。





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