《MUMEI》 . わたしは、ホントよ、と荒々しくため息をつく。 「あんなわがまま野郎、冗談じゃない。『オトモダチ』以前のモンダイだわ」 フン!と、感じ悪く鼻を鳴らした。 晃は、ふぅん…とテキトーに唸って、首を傾げた。 「結局、日曜日にデートするの?」 その質問に、わたしは、うん、と頷く。 「行くよ、もちろん」 わたしの返事に晃は眉をひそめ、行くの?と尋ねた。 「『オトモダチ』以前のモンダイなんでしょ??」 まくし立てる彼に、だってしかたないでしょ?とわたしは肩をすくめる。 「勝手に待ち合わせの時間と場所も決められちゃったし。あとのこと考えると、すっぽかすのも面倒だし」 ………デートに行かなかったら、 あの手のタイプは、 あることないこと騒ぎ立てて、 かなり面倒臭いことになりそうだからね。 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |