《MUMEI》
第一回戦
開会式を終え、


第二会場、


県総合体育館での試合となるチームは移動を始めた。


赤高もそのチームのひとつであり、


クロたちも急いで会場に向かう。


赤高はシード校である為、


試合開始までには時間があったが、


自分たちの相手を決する西条高校と東雲高校の試合が初戦となっていた為、


この試合を見なければならなかった。













ギィ…













会場入りする彼ら。



「お〜、
やってるやってる。」



試合開始はまだであったが、



初戦のチームのアップは既に始まっていた。



Aコートでは西条と東雲。


Bでは女子のアップが行われている。


全体的に男子のチームが多い会場は、


Aコート。


西条高校と東雲高校の試合に注目していた。













「立川たちか。」



「あの女監督のチームですね。」



「予想は?」



「どっちもどっち。


まぁ、


細かく言えば6:4で西条ってとこかな。」



「え〜?


西条は今年からだろ?


経験的には東雲の方が…」



「全体的なレベルはどっこいどっこいだからね。


経験的には東雲でしょ。


西条には3年もいないし。」



「じゃあ何で…」



「ビーッ!!!」



両コートのブザーが鳴る。



「始まるぞ。」



「よ〜く見とけ。」

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