《MUMEI》
エヴァードの過去*SIDE*龍翼
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…ジンがレスカの顔を覗き込んだ








…なんか不快






それからジンは




レスカの話に





頷いたり、



相づちを打ったりして


聴いてた







俺の頭で分かったのは





レスカはエヴァード育成研究校の

一番死に近いといわれる場所に収容されたんだって





毎日毎日、五歳から10年間

厳しい訓練を耐え抜いた




レスカと同期にそこに収容されたのは

250人


五年後には生存者70人



十年目は9人にまで減った





最後に選ばれたのはレスカただ一人。



他の8人は守校の選ばれなかった奴等と

同じ運命を辿った




そしてエヴァードは
より死に近い状況において高い能力を開花させることが

レスカたちの代で確立された…





…俺の頭でもなんとなく、分かった



それから



レスカが寝た後


俺とジンはしばらく起きてた



ジンはソファの背もたれに頭を預けて




彼女たちは死から逃れるために、


心の闇を取り入れ、力とした





せざるを得なかったんだ。






…って言ってた


俺はベッドの上で
胡座をかいてた




「もし、レスカの闇が暴走したら」


ジンが俺の方に歩いて来て


「俺たちは彼女を殺さなきゃいけないかもしれない」

「…そうだな」



俺のベッドにイスに座る様に腰掛けた




















何故か…ちょっと、ドキッとした

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