《MUMEI》 . 晃を睨み、なんだって?と凄んだ。 「いつも、自分で解決してるじゃん。だれかに助けてもらった覚え、わたしにはないけど?」 今までの『オトモダチ』とのトラブルに関して、 わたしはひとりでそれに対応した。 だれに頼ることもしなかった。 だから、晃にそんなふうに言われるのは、はなはだ心外だ。 わたしの不服そうな反論に、晃は肩をすくめる。 「助けて貰ってるでしょ?由紀に、いつもフォローされてるじゃん」 自覚ないワケ?と尋ねられた。 ………由紀?? わたしは、チラリと視線を流し、由紀の姿を探した。 彼は自分の席で、なにかの雑誌を読み耽っている。 このまえ、また彼と言い合ってから、わたしたちの間にはなんとなくギクシャクした雰囲気があって、未だに上手く話が出来ずにいる。 . 前へ |次へ |
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