《MUMEI》 「木下君が心配だよ……、ケダモノめ!」 朝食中もまだ言ってる。 「七生は寝ぼけると見境無いから。」 だし巻き玉子をテーブルに運びながら二郎まで加担してきた。 「違う!四六時中二郎のこと考えてただけだ!」 ……決まったな。 「うわ、気持ち悪い。」 律人、今のは余計だ。 「大体、マロージャーこそ奥さんが寝てくれないなんておかしい話だ、好きなら布団の中まで一緒に居たいし。」 「皆が皆、君のような価値観じゃない。木下君も本当は嫌なんじゃないか?」 え?だって二郎なんにも言わなかったし! 「そ、そうなのか?」 俺のこと嫌? 「木下君、断るのも勇気だからね?」 「正直になりなよジロー。」 外野五月蝿い! 「えっと……七生の独り言も寝言も面白いんだよ。本当なんだから、こないだも犬のおまわりさんをラップ風に歌っててね……」 そんなとこ認めないで! 前へ |次へ |
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