《MUMEI》

赤高ベンチ。



「ふ〜ん…」



ため息混じりに頭を悩ませるクロ。



「すいません…」
(絶対もっと離せたのに…)



「…よし。
後半は1年生行こうか。」



「えッ!?」



クロの発言にベンチが騒然する。



「3点差で1年って!!!!」



「久保。
ゲームメイクよろしく。」



「え…ま…マジすか!?」



「クロさ」



「うるさいな。
別に勝負投げたわけじゃないから。」



「え…」



「ふん…
1年生アップしといて。」



「は…はい…」



体育館端でランニングを始める赤高1年生。



「ぶっちゃけた話。
前半で勝負つくと思ってんだよね。」



「ゔ…」



誰も何も言い返せなかった。


何故なら、


自分たちもそう思っていたからである。


正直な話…


彼らは何故こんな試合展開になっているのかわからなかった。



「まず何から話せばいいか…」



クロはまた頭を悩ませる。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫