《MUMEI》

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仲元くんは、キョロキョロと周りを見回しながら、


「今日、混んでるねー」


なんかイベントでもあるのかな、とひとりごちる。

確かに、ひとは多い。道を歩くのが、やっとなほどだ。

そして、やっぱり、若い女の子が多い気がする…。

そんなふうにぼんやりとしていたわたしの手を、仲元くんは、さりげなく握ってきたので、ビックリして顔を向けると、

彼は、笑っていた。


「ぼんやりしないで、はぐれるよ」


柔らかな彼の手の温もりと、朗らかな彼の声を聞き、わたしは少し戸惑った。

仲元くんは気にせず、わたしの手を引いたまま、賑わう街の中を歩いた。





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