《MUMEI》
エヴァードの過去*SIDE*龍翼-3rd
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「リツ…リ〜ツ〜?」




なんか目の前を何かが上下してる









「…は!」




ジンの手か!





俺は相当ボーッとしていた様で


ジンが目の前で手を振ってるのにさえ

気がつかなかった



「名前。どうするんだ?」

「名前…」

「コイツのだよ」

ジンがフェニックスの羽毛を撫でた






「おっぱっp…痛っ!!」

言葉の途中でフェニックスが俺の頭をつついた



「嫌だってさ」

ジンが肩を竦めた

「じゃあ…たけし…痛ぇっ!!!」
もっと強く、つつかれた


「ふざけるな、ってさ」

ジンがクスクス笑った




「じゃ…“シャロン”」

フェニックスが瞬きした





〈シャロン〉



俺の脳に、直接伝えられる声

フルアのものと似ていた



「お前…」

ジンと俺は驚いてフェニックスを見た



そいつは少し首をかしげた

〈シャロン。…気に入った〉










その声はやっぱり



「お前なのか…」

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