《MUMEI》 . わたしは首を横に振る。 「友達が教えてくれたの。バスケ部のひとだって」 そう答えると、仲元くんは、なぁんだ、とつまらなそうな顔をして、わたしから目を逸らす。 「宇佐美さんも、俺のこと知っててくれたんだーとか喜んじゃったし」 ソンした気分、とわけの分からないことを呟き、ため息をついた。 わたしが返事に困っていると、仲元くんはまたわたしを見て、笑う。 「宇佐美さんは、部活やってんの?」 「なにもやってないけど」 「意外。運動とか、好きそうなのに」 「キライじゃないけど、部活ってメンドーなんだもん」 「なにそれー、やる気ないなー」 たいして面白くもない、テキトーな会話が続く。仲元くんがわたしに本当に興味があるのか、ないのか、さっぱり分からない。 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |