《MUMEI》 くつがえらない関係性. そのとき、すぐ近くから、仲元くんの声が聞こえてきた。 「アレ、『LE FOU』じゃん?」 彼はいつの間にか、わたしのすぐ隣に移動していて、一緒になって、廉たちの姿を眺めていた。 「なに?ライブでもすんのかな?」 だから今日、混んでたんだねと、呟いた。 わたしはゆっくり顔をあげ、仲元くんの顔を見た。彼は未だ、ガラス越しに『LE FOU』を見つめている。 仲元くんはわたしを見ないまま、さらに続ける。 「確か、【レン】って、ウチの学校に転校してきたよね?」 宇佐美さんのクラスじゃないの?と、そこまで言って、振り向いた。 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |