《MUMEI》
入学式9
頭を下げた俺には、そこそこ盛大な拍手が送られた


良かった、ブーイング無くて


顔を上げると


ちらほらと、キラキラした眼差しと、顔が赤い生徒が


男女共に見えた


…もしかして、俺、そこそこモテるのか?


でも、男としての俺だしなー


うーん、複雑


…?


ほんの僅かな殺気?


夜の街だと下っ端レベルのそれを追っていくと…


あー、あの人か


それは、鳳凰寺の相手のわがままお嬢だった


全然、怖くねーな


思わず笑うと、わがままお嬢の顔が真っ赤になった


<そこ、むやみに愛想ふりまかない>

「へ?」


榊原先輩からマイクを奪った一ノ宮先輩が、こっちを睨んでいた


つーか、神澤も不機嫌だし


笑っただけじゃんか


「一ノ宮様、風紀の紹介は私が致しますので、マイクをいただけませんか?」


睨み合う俺達の間にさりげなく、風紀委員長が入ってきた


そんな風紀委員長に、一ノ宮先輩はすぐにマイクを渡した


並ぶと結構お似合いかも


ここも応援しようかな


あ、でも双子はどうなんだろ?


チラッと、双子を見ると

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫