《MUMEI》

ザワ…


「なんだ今のッ!?」


ザワ…


「あんな複雑なフォーメーション覚えらんね〜よッ!!」


ザワ…


「これが赤高かよ…」




























「くそッ!!取り返すぞッ!!」



キーパーからボールを受け取り、


攻撃の為にセンターラインへ向かう西条高校。


が、


そのセンターラインのすぐ向こう側では、


赤高が西条の攻撃を今か今かと待ち構えていた。



「2番オッケーッ!!」



「エースは自分が付きますッ!!」



「センターオッケーよ!!」



「ポストは俺に任せろや!!」



この時、


試合時間は約14分半。


残り15分半の試合時間に、


彼らが仕掛けたディフェンスは、













ザワ…


「おいおい…」


ザワ…


「いくらなんでも早くね〜か…?」


ザワ…














オールコートマンツー。


完全速攻を意識してのアクティブなディフェンス。


この時点ではまだ仕掛けるのが早いようにも思われたが、


西条最大の弱点。



『スタミナ』



を意識しての容赦のないディフェンスだった。













「声出してくぞッ!!」



「おぅッ!!!!!」

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