《MUMEI》

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………気づかれたら、どーすんのよッ!!

空気読めって!!



つい心配になり、チラリと武田先輩の様子を伺う。


先輩は相変わらず仲間たちと上機嫌に話をしていたけれど、

不意に、なにかに気づいたように、

こちらへ視線を流した−−−。



………ヤバッ!!



目が合う直前に、わたしは慌てて目を逸らした。あまりの不自然さに、もしかしたら、気づかれたかもしれない。


サッ…と、全身から血の気が引いていく。


寒くもないのに、足がカタカタと震える。身体中に、先輩からの鋭い視線が突き刺さっているような気がした。


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