《MUMEI》

「はいよぅッ!!」



「オッケーッ!!
サイドいいよ〜!!」



「45オッケ〜ぃッ!!」



声の出る秀皇。


花台中央もフォーメーションを駆使するも、


やはり間を割って入ることができず、


ロングを選択せざるを得ない。



バシッ!!



「ナイスキーッ!!!!」



「こっちだッ!!」



「俺だ俺ッ!!」



要兄弟の速攻。



「だぁぁぁぁッ!!!!!」



「ナイスパスッ!!」



右サイド要大地にパスが渡る。


シュートへ。



「ナイッシューッ!!!!」



「また大地かよふざけんなッ!!」



さらに点差が離れる。




























ザワ…


「やっぱ速いな…」


ザワ…


「つ〜か、
ロングとはいえキーパーがよく止めてる。」


ザワ…


「うん。
それは僕も気になった。」


ザワ…


「キーパーの目から見てどうなんだよ恭介?」


ザワ…


「うめぇよ。


確かに上手い。


上手いんだけど…」


ザワ…


「だけど?」


ザワ…


「何か動きが不自然。


なんだろ…


誘ってんのかな…」


ザワ…


「?」



























確かに、


クロたちの言う通りキーパーがよく抑えていた。


要兄弟の速攻が冴えるのもこのおかげである。


秀皇大附属キーパー。


上野康生。


ハンドボールプログラムで実施されたベストセブン予想でもトップスリーに名前の挙げられたキーパーである。

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