《MUMEI》
どうでもいいこと
.




−−−翌日。



学校では、『LE FOU』のゲリラライブの話で持ち切りで、

女子たちは、なにやら賑やかに盛り上がっていた。


廉は今日もやっぱり、仕事で学校を休んでいて、

それを歎く声もチラホラ聞いた。


そんな中、

わたしは教室の自分の席で、ひとりぼーっとしていた。


もちろん、

武田先輩のことを考えて。



………先輩、昔と全然変わってなかったな。

相変わらず、悪そうだったし。

わたしの2コ上だから、
高校は、とっくに卒業したんだよね。

進学したのかな?

でも、学校好きじゃなさそうだし、

就職?

もしかして、フリーターとか?

ありえる、ありえる。



どうでもいいことを、悶々と考え込んでいると、

すぐ近くに、ひとの気配がした。

わたしがゆっくり顔をあげると、

机の脇に、由紀が立っていた。


.

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫