《MUMEI》
離れていく背中
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「初デートの記念に買ってもらっただけだし。下心とか、マジ笑える」


なんでもないように言うと、晃は痺れを切らしたのか、隣の由紀に向かって、わめき立てた。


「由紀だって、そう思うよね!仲元くん、絶対勘違いしてるよねッ!!」


必死に同意を求め始める。

由紀は、晃の顔は見ずに、わたしの目を見つめたまま、神妙な顔をしていた。

少しの間を置いて、

由紀が、呟く。


「…これから、どーすんの?」


突然尋ねられたので、わたしは眉をひそめる。


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