《MUMEI》 . プロのカメラマンを相手に、凛々しい姿で仕事に臨む彼。 たくさんの観客たちの声援に応えて、爽やかな笑顔を振り撒く彼。 −−−それは、 今まで出会った、どんなひとよりも、 キラキラ眩しく、輝いていた…。 わたしはゆっくり顔をあげる。 それから、隣に座る、廉のキレイな顔を見つめた。 すぐそこにいるのに、 手をのばせば、簡単に触れられる距離にいるのに、 わたしたちの間には、 目に見えない『壁』が存在しているように思えた。 そう。 ちょうど、それは、 あのゲリラライブを、冷たいガラス越しに見つめていたときような、 そんな、感覚。 . 前へ |次へ |
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