《MUMEI》

その後彼らは3時間以上かけ、


市立工業と秀皇大附属の分析を行った。


疲労もあった為か、


途中眠りにつくもの(沖)もいたが、


一通りの分析を終えた。



「…市立も結構いいチームだけど、」



「やっぱ秀皇だな。」



「両サイドとポストが桁違いだな。」



「マジはぇ〜よ…
俺ヤバいかもしんね…」



「まぁ花台のサイドがそこまでのスピードってのもありますよ。」



「速攻できないにしてもさせなければそれだけで仕事だ。」



「かなぁ…」



「ですよ。」



「う〜ん…」



「まぁ不安なのもわかるけどさ…」



「つ〜かもう12時過ぎてんぞ。」



「…寝ましょうか。」



「…疲れ残していい試合できるわけね〜しな。」













カチッ…













真夏に8人同じ部屋で練るのは辛く、


そもそも物理的に8人寝るのは難しかった。


空き部屋も使い、


4人ずつに分かれてようやく眠りにつく。


が、


全てを忘れて眠りに就く者はいなかった。


表面上は疲れを残さない為に早く寝る。


と言っても、


やはり不安は残り、


なんともスッキリしない状態で彼らは眠りについた。


それは赤高の選手たちだけではなく、


初日を勝ち抜いた全てのチームの選手たちに言えることだった。


※例外(沖)もいる。

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