《MUMEI》 . でも、 口から、 嘘ばかり、出てくる。 止まらない。 「もう、アンタに関わりたくないの。わたしのことは、ほっといて」 そこまで言ったとき、 廉が、わたしの顎をつかんで、 無理やり、振り向かせた。 廉と、目が合う。 本気で怒っている、廉の双眸にいすくめられて、 わたしは身動きが、取れなくなる。 廉は、わたしの顎を離さないまま、 「嘘つくなよ!!」 大声で、怒鳴り付けた。 わたしはビクリと肩を揺らして黙り込む。廉から目が離せない。 . 前へ |次へ |
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