《MUMEI》 「M1911、45口径弾を7+1発装填できるオートマチックハンドガンだ。コルト ガバメントといった方が馴染み深いかな?」 銃口を頭に押し付け、喋る。その頭の持ち主は銃を突きつけられたことがないらしく、ナイフを持つ手が震えている。 「くっくっ、やっぱり銃は本場アメリカ製に限る…。ロシアのトカレフや東南アジアの模造銃を振り回してるヤツの気が知れんな。」 銃床で頭をノックしてやる。オレの気が触れたような喋りに恐怖を覚えたようで、しきりにリーダーの男に目を向け救助を求めている。 「ふっ、そんなモデルガンで俺達を騙そうってか?ナメるなよ…。」 助けを求められたリーダーが口を開く。…ふむ、手下共はクズだが大将の方は肝が座ってるらしい。 だが 「モデルガン?」 オレは銃口をずらし、片目をつぶる。そして、一拍置いて ぱぁんっ!…… からんからん 空の薬夾が地面を転がる。辺りに火薬の臭いが立ち込めた。 前へ |次へ |
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