《MUMEI》

「…モデルガンもいいが、やはりこの硝煙の香りとリコイル(反動)は、実銃じゃないと味わえんな。」
銃を向けた先、スタンドの事務所の窓にクモの巣状の亀裂が走る。

「ひぃっ!」
銃口を向けていた男がよろける。どうやら腰が抜けたようだ。

「……さて、オレ達がお前達に望むものなどなにもない。さっさとそこのクソ車に乗って消えろ。」
3人を睨み付け、言う。相手は銃口を向けられ動けずにいる。

「まあ、別の選択肢を選びたいなら、それでも構わんがな?」

ぱあんっぱあんっ!

彼らの足元を狙い撃つ。それで我に返ったのか、リーダー格の男が手下を連れて車に走る。

「くそっ!」

悔しげに言葉を漏らし、車で逃げていった。
「ははっ、また会ったときにはお前らも銃を調達しとけよ〜!」
一目散に逃げていく彼らに高らかに告げてやった。

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