《MUMEI》 「何言ってるの?」 居るじゃないちゃんと。 そう言おうと振り返ったゆかりは、 愕然と肩を落とした。 視線の先には、慌てて走り去る智香の姿が。 「本当にオカルト系だけはびびりなんだから。」 ゆかりは諦めたかのように溜め息を吐き出すと、 視線を元へ戻した。 「どうして智香には見えなかったんだろう?」 昨日と変わらない姿勢で佇む少年。 ゆかりには、はっきりと見えている。 どうして……? 疑問が降りに降り積もる。 もう我慢の限界だ。 ゆかりは必死に好奇心を押し殺し、 前へ一歩踏み出した。 前へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |