《MUMEI》

「千葉ぁ〜!!


未來ぃ〜!!


頑張れよ〜!!」



観客席から手を振るクロと恭介。



「クロさ〜んッ!!」



手を振り返す未來。


千葉は一瞬2人を見るが、


軽く会釈をするとシュート練習を始めた。



「ありゃりゃ。」



「シビアだね。」



「気持ち乗ってるんでない?」



「クールなだけだよ。」



「いいなぁ〜千葉。
ウチのチームにも1人千葉が欲しいなぁ〜。」



「何訳わかんね〜わがまま言ってんだ。」



「ああいう選手が欲しいってこと。」



「クールなら村木がいんじゃん。」



「村木は僕の子分だから。」



「いやいや俺の弟子だろ。」



(うざい…。)



「で〜?クロ?」



「ん?」



「どっちが勝つと思う?」



「そりゃ海南ですよ。」



「だよなぁ…」



「ま!!
海南も北農も市内リーグで俺たちに負けたチームですけどねッ!!」



「調子乗んなよ〜沖。
マジでお前それ悪い癖。」



「そ…そんなマジな感じで怒らなくても…」



「ビーッ!!!」



「おっ。始まるよ。」

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