《MUMEI》

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どーしよー!!と、叫ぶように言うと、亜由美は、まぁまぁ、と至極、落ち着いた声でなだめてきた。


「今さら慌てたって、眞夜はどーせ遅刻するんだから。腹、決めなよ」


ばっさりと切り捨てる親友に、わたしはビックリする。

そんなことないもん!と言い返したのだが、亜由美は、ムダムダ、と、まったく取り合ってくれなかった。


「そのおっちょこちょいな性格どーにかしないと、アンタは一生、遅刻魔。ハイ、決定ー」


「それとこれとは、話がベツでしょ!?」


「同じだね。いっつもそうじゃん。忘れ物したーとか、目覚ましセットし忘れたーとか、ボケすぎ。コドモじゃないんだからさ…って、コドモだったか」


「ひどーい!!」


冷たい亜由美に、悲鳴じみた声で非難すると、


「なに?なんの騒ぎ??」


同じクラスの【有馬 優斗】が、ワクワクしながら声をかけてきた。


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