《MUMEI》 . そんなふたりにわたしは、そんなことないもん!と言い返す。 「わたしだって恋愛くらい出来るもん!!」 必死に言い募ったわたしに、亜由美は笑いながら、ムリムリ!と一蹴する。 「眞夜の好きなひとって、少女マンガに出てくる王子様キャラとか、テレビのアイドルばっかじゃん」 「うわっ!マジで??ちょっと引くわー!!」 そう言って、ふたり、ゲラゲラ笑い出す。 わたしはとても悔しかったけれど、図星なのでなにも言い返せず、ただふたりを睨みつけていたが、 「一色と付き合うとか、ムリじゃね?」 有馬くんが言った、その一言で、 プツンと、堪忍袋の尾が切れた。 −−−バンッ!! わたしは亜由美の机を思い切り叩いた。大きな音に、亜由美と有馬くんはビックリしてわたしの顔を見る。 ふたりの視線を感じながら、 わたしは、 「彼氏くらいいるよッ!!」 口から出まかせが飛び出してしまった。 ****** 前へ |次へ |
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