《MUMEI》
入学式13
「え!?」


あ、ヤバ!


慌てて口を押さえたけど


周りから、痛い視線が来た


「うるせーよ」

「…スミマセン」


むかついたけど、会長に一応謝る


<真中君は、体調不良をおして、参加しようとしておりましたが、こちらでお断りしました>


体調不良…


多分、ストレス、だよな


この流れで紹介、嫌だよな


<今は保健室で休んでいますが、この後のHRには、教室には行きますから、大丈夫ですよ>

「ど、どうも」


気をつかわせたかな?


何だか俺の為に言ってくれた気がした


「彼女は僕の相手だから、君には無理だからね」

「わかって、ますよ。一ノ宮先輩」


実は結構気に入ったのか?


一ノ宮先輩に睨まれた


「素直じゃないよね」

「でも、そこがいいよね」

「「ねー」」

「双子、うるさい」

「「はーい」」


何の話だ?


双子先輩はクスクス笑い


一ノ宮先輩はますます不機嫌になった


「高橋君て、副会長にも好かれてるんだね」

「は?」


どこが?


「わからないのは本人同士だけか」


鳳凰寺はそう言うと、相楽と顔を見合わせ、頷きあっていた

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