《MUMEI》
ウェルカ
「何してるの?」

見られてるなとは思っていた。

捜査のため、軍用機を乗り継いでやってきた地。何もかもが高度で研ぎ澄まされていて、戦なんてどこにもなかった。

まさに平和。

寝転がって休んでいたら、育ちの良さそうな青年にそう声をかけられて、そこで二言三言交わし、別れた。
ただそれだけのこと。

短期捜査を終えて本部に戻り、薄暗い部屋の中で、初めて己の人生について考えた。

そして、
後悔したくないって思ったんだ。

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