《MUMEI》 . −−−言ったそばから、ものすごく後悔していた。 『彼氏くらいいるよッ!!』 亜由美と有馬くんのまえで、ついあんなタンカ切っちゃったけど。 ホントは、 彼氏なんて、いない。 つーか、 男の子と付き合ったこともない。 つーか、 デートしたことも、手を握ったことも、 その先の諸々のことだって、 当然、未経験。 もう、未知の世界。 わたしは自分の席で頭を抱えた。 タンカを切ったあと、 亜由美と有馬くんは一度、顔を見合わせて、 なにかを示し合わせるように頷き合うと、また、わたしの顔を見遣り、 悪魔のようにニヤリ、笑った。 . 前へ |次へ |
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