《MUMEI》 . キーッ!!とみんなを威嚇してみたが、無駄だった。 「…で、出し物の話だけどー」 有馬くんは素知らぬふりで話題を戻す。 自分から話振ったくせに!!と、わたしは自分の席から有馬くんに、ギラギラと念を送った。 しかし、もはやわたしの思いは彼には届かないようで、さくさくミーティングを進める。 −−−和風カフェ、アイス屋さん、お化け屋敷、プラネタリウム、ホストクラブ… 書記が、クラスメートたちが提案した催しを次々に書き連ねていく。 有馬くんは黒板を見つめて、こんなもんかな、と呟くと、みんなを振り返った。 「時間ねーし、多数決するぞー!」 やりたいヤツ、手ェ挙げてねー!と声を張る。 わたしは、黒板の催し企画をながめた。 . 前へ |次へ |
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