《MUMEI》 傍ではジャムおじさんがアンパンマンの電話に聞き耳をたてながら、訃報らしき会話の内容に顔をこわばらせている。 アンパンマンは、この老人の心臓の負担になりかねないと考えて、とっさに食パンマンの名を伏せたのだ。 A常務「それは、いつの話だい…?」 アンパンマンは、ジャムおじさんをチラリと心配気に目配せすると、メロンパンナとの会話に意識を戻した。 *「昨日の夜遅くよ…。 自宅近くの大通りで、大型トラックに引かれたんですって…。 …即死だったらしいわ…。」 義理の兄の訃報とはいえ、メロンパンナの口ぶりは、どこか他所他所しかった――…。 前へ |次へ |
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