《MUMEI》

傍ではジャムおじさんがアンパンマンの電話に聞き耳をたてながら、訃報らしき会話の内容に顔をこわばらせている。



アンパンマンは、この老人の心臓の負担になりかねないと考えて、とっさに食パンマンの名を伏せたのだ。



A常務「それは、いつの話だい…?」



アンパンマンは、ジャムおじさんをチラリと心配気に目配せすると、メロンパンナとの会話に意識を戻した。



*「昨日の夜遅くよ…。


自宅近くの大通りで、大型トラックに引かれたんですって…。


…即死だったらしいわ…。」



義理の兄の訃報とはいえ、メロンパンナの口ぶりは、どこか他所他所しかった――…。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫