《MUMEI》
真剣な話し合い
実はエアーは、元々喋れないわけではなかった。


キセノンがエアーを異常無しと判断した通り


エアーの声帯には、何の問題もなく


むしろ、キセノンは何故エアーが喋れないのか


喋らないのか、疑問に思っていた。


クーは言った


エアーが飲んだ液体は、植物が元気になる


つまり、栄養剤だと


それを、エアーは飲んで美味しいと言って、笑った。

植物用という事さえ除けば、エアーは十分な栄養を得て、元気になったのだと、簡単に納得する事ができた。


「…ネオン」


キセノンは、真剣な表情で、ネオンを呼んだ。


「何?」

「エアーちゃんが飲んだ栄養剤の成分分析頼める?」

「…ネット仲間に頼めば、何とかなるかも」


ネオンの交友関係はかなり広く、あらゆる分野に知り合いがいた。


「じゃあ、お願い。私はエアーちゃんの血液検査、早めにやるから」

「了解」

「成分なら、僕が訊いてみるよ、明日もオゾンの所に行くし」


キセノンとネオンのやり取りを聞いていたクーが、会話に加わった。


会話に参加できないアルゴンは、とりあえずエアーからワインボトルを奪おうと考えていた。

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