《MUMEI》

アンパンマンは堪えきれない歓喜を不気味な笑みに変え、大きく頷いた。



A常務「えぇ…。


どうやら………天は、我々に味方してくれたようですよ…。」



ジャムおじさんはその言葉を聞くや、社長の椅子に腰掛けたまま脱力した。



ジャム食品を救う“最後の手段”の障壁となりうる人物が、思いがけずこの世を去ったことによる安藤と――…



また一人―――…息子のように思っていた男を失ったことによる悲しみが、老齢の男に押し寄せる…。



J社長「そうか………………。」



ジャムおじさんは目頭を押さえ、閉じた眼を深いシワの中に埋もれさせた。



この老人を包みこんだのは、複雑で何とも言い表し難い虚脱感だけだった――…。

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