《MUMEI》
未來のシュート
ハーフタイム。



「クソッ!!!!!
絶対ファールじゃなかっただろッ!!!!!」



ベンチに戻った古賀が荒れていた。



「怒鳴るな。


無駄な体力使うだけだ。


男なら黙って受けとめろ。」



「くっ…」



「座れ。」



選手たちは座り、


監督の話に耳を傾けた。



「いいか?


点差は縮められたがまだウチがリードしてることに変わりない。


とはいえ池田(ポスト)をサイドに置いたのは俺のミスだった。


悪いな。」



「いえ…」



「後半はまた引き離す。
千葉。古賀。」



「はい。」
「はい。」



「お前らがキーマンだ。
ガンガン点取って来い。」



「はいッ!!!!」



「それと…未來。」



「はい…。」



「開始3分の時点のファールはお前のミス。


けどな?


2つ目はお前じゃね〜。


会場中皆がそう思ってる。」



「…」



「いいか?
今会場はお前の得点を望んでる。」



「えっ…」



「向こうは得点と引き換えに観客を敵に回した。


まぁ悪いのはあのバカ(審判)だけどな。


だから今、


会場はお前のシュートが見たいんだ。」



「俺の…シュート…」



「会場中を魅了にしてやれ。
千葉と古賀が打つ前にお前が流れを引き寄せんだ。」



「…そういうの燃える。」



「だろ?


美味しい役だ。


そうそう回って来ねぇ。」



「任してくださいッ!!!!」

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