《MUMEI》 ヒマな休日. 割り切って言ったわたしに、仲元くんは神妙な顔をして見つめ返し、 「宇佐美さんは、なんで…」 喘ぐように呟いた。 よく聞き取れず、わたしは首を傾げて、なに?と尋ねたが、仲元くんは曖昧に笑って言い直すことはしなかった。 わたしもそれ以上詮索することなく、そこで廉の話を切り上げ、 もうすぐ行われる期末テストなど、他愛のない話を繰り広げた。 ****** −−−週末。 わたしは家のリビングで横になりながら、黙々と携帯をいじっていた。 ボサボサの寝起きヘア、すっぴん、上下スウェット姿という、なんとも女子力の低い格好で。 「…なにしてんの?」 リビングにやって来た絵麻が、わたしのあられもない姿を目の当たりにして、うんざりしたように尋ねてきた。 . 前へ |次へ |
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