《MUMEI》
純情クー
「それにしても、クーちゃん思ったより復活早かったわね」

「あ、それ私も思った」


ネオンとキセノンは、会話に参加してきたクーを見つめた。


この二人、ノリ似てるよな


そう思いながら、クーは、理由を口にした。


「だって…、あんまり、エアー、見てると落ち着かないから」


可愛くて


可愛すぎて


「だから、こっちに…」

「「可愛いー!」」


クーが理由を言い終わる前に、ネオンとキセノンは声を揃え


クーに、抱きついた。


「ちょ、何?」

「可愛すぎるわよクーちゃん!」

「今時珍しい位純情過ぎる!」

「は?」


可愛い? 純情?


一体何の話?


「だから、エアーちゃんの笑顔が好き過ぎて、直視できないクーちゃんが可愛いって話」

「な!」


クーが首を傾げた瞬間、説明したネオンにクーは絶句した。


何故ならクーは、エアーを大事だと、守りたいと思いながらも


まだ、自分の恋心を自覚していなかったのだ。


だから、ネオンの『好き過ぎて』の部分に過剰反応したのだった。


僕が、エアーを、好き!?


それは、クーにとってかなり遅い初恋だった。

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