《MUMEI》

鰹節マンが喋っている間に、アンパンマンは目立たないように着席していた。



ジャムおじさんだけは、小刻みに震えながら立ち続けている――…。



鰹節マン「では、弊社代表取締役社長、ジャムおじさんより、冒頭のご挨拶と、お詫びの言葉を申し述べます。


(小声で)…社長。…お願いします。」



鰹節マン課長から促されると、ジャムおじさんは極度の緊張に身体を硬直させた。



J社長「えー…………………。」



一声発した後に、震える手でマイクの位置を直すと――…



―――… キイーィンッ!



耳障りなハウリングの音が会場に鳴り響いた。

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